自然の力が生きている天然醸造味噌
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店長日記
おかげさまで一周年
2012年11月15日
2011年11月15日、馬頭広重美術館内にひっそりとオープンした「JOZO CAFE 雪月花 by HARUKOMAYA」ですが、本日、おかげさまでオープン1周年を迎えることができました。なにかと厳しい状況でしたが、それらを乗り越えてこられたのは、多くの関係者の方々、ご来店いただたお客さま方、スタッフの皆さまなど、実に多くの方々のおかげであったと、改めて深く感謝しております。

あまりネガティブな発信はしたくないと常々思っておりますが、私どもの地域は原発事故由来の風評被害に苦しんでおります。それは、私どものように、「食の安全」に真摯に取り組んでいる生産者・メーカーに、より顕著です。カフェを始めた一番のきっかけはこの風評被害でした。お客さんに直接ふれあえる「場」が欲しい、と。

馬頭広重美術館は、世界的に活躍されている隈研吾氏の設計によるもので、「村野藤吾賞」をとったことでも知られる建物です。しかし、ここに併設しているレストランはこれまでいくつもの会社が入っては撤退し、震災後は半年以上、空き家の状態が続いておりました。そこを私どもは貸していただいたわけです。

これまで成功例がない空間ですが、私どもは大きなポテンシャルを感じていました。ただ、飲食業の経験が全くなかった私どもにとってはひとつひとつが大きな壁で、しかしながらそのたびに救世主のような方々にめぐり合え、そのたびに乗り越えることができました。

今日は1年間の感謝を込めて、ご来店のお客さまにカップオンコーヒーをプレゼントしました。よく来てくれる地元の若者に、

「おかげさまで、今日で1周年。撤退することもなくやってこられました」そう、冗談半分に話しかけた私に、まじめな顔で彼はこういってくれました。

「ずっとやっていていただきたいです」

嬉しかった。ありがたかった。ささいな会話が、人をこんなに幸せな気分にしてくれるものなのですね。

私どももやっとこなれてきたところで、やりたいことがたくさんあります。これまでは無我夢中の日々でしたが、これからは少し落ち着いて、ここを発信源にしていくべく、楽しみながら頑張っていきたいと思っています。

この店を始めたおかげで、多くの方と知り合えました。そして、たくさんの嬉しいことがありました。そんな多くのご縁に、感謝、です。

「来る人には楽しみを 帰る人には喜びを」

いつかある方に書いていただいた色紙を、店の片隅に飾りました。

いま、美術館の周辺は紅葉がとてもきれいです。