自然の力が生きている天然醸造味噌
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店長日記:52
2013年10月25日
今週の展示替え休館の機会を使用し、九州北部地域の窯元を訪ね歩いてきました。

小鹿田、小石原、唐津、大川内山、有田、波佐見・・・それぞれの地域に個性があり、そしてぞれぞれの里で、前向きでひたむきな作り手さんと出会うことができました。学生の頃、「五月女は小説より奇なり」「歩く偶然」などといわれた私の天性の才能かも知れません。さほどいばれることもない人生ですが、この「邂逅力?」については、恵まれていたし、今もいると、我ながら思います。それはさておき、それらの作り手さんたちの作品を少しづつですが仕入させていただき、これから少しづつギャラリーに並べていきます。

日常に、ささやかでも豊かさを。

そう思わせてくれるお食事や珈琲、心ときめく器や生活雑貨をご用意してお待ちしております。

また、秋の作品展が目白押しの季節。近郷のイベント情報を紹介しておきます。この地域で、誰かの手から生まれた美しいものたちが、お待ちしています。

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■馬頭広重美術館 秋季特別展のご案内

秋季特別展 「天下をめぐる男たちの戦い -城と武将-」

後期;平成25年10月25日(金)~平成25年11月24日(日)

http://www.hiroshige.bato.tochigi.jp/batou/hp/index.html

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■地元那珂川町、及び周辺地域での催し物のご案内

○「美しい山里に生まれる 木の音 土の音 風の音」11月1日(金)から4日(祝)
 詳しくは→ http://hirocraft.com/?p=3878
 「日本で最も美しい村」連合に、那珂川町小砂(こいさご)地区が加盟した事をお祝いして地元で手仕事に取り組んでいらっしゃる三人の方々が、それぞれのフィールドで展示会を同時開催します。

○「益子秋の陶器市」11月1日(金)から5日(火)
 詳しくは→ http://blog.mashiko-kankou.org/ceramics_bazaar/index.shtml

○「小砂焼 藤田製糖所 秋の陶器市」11月3日(日)から4日(祝)
 詳しくは→ http://koisagoyaki.co.jp/

いい一日でありますように。



2013年09月06日
1987年、釜石のシンボルであった溶鉱炉の灯が消えようとしている頃、地元の若者たちの手で立ち上げた「釜石よいさ」・・・震災後、開催が途絶えていましたが、9月7日(土)に復活するというニュースが飛び込んできました。

http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/local/kamaishi_tsunami/?id=6089953

私はこの祭りの立ち上げに深くかかわり、2回目からは私の地元である馬頭町(当時)から毎年多くの青年たちがこの祭りに参加してきました。実行委員会のメンバーとは、打ち上げでは一緒に酒を酌み交わし、野球の対抗試合をやったりと交流を深めてきました。

よいさの復活。それだけで涙がこぼれてきそうなニュースです。

「あなたは、そこにいるべきだ」

このニュースを知った妻の言葉に背中を押され、私も急遽釜石に駆けつけます。

もともと、企業城下町から脱却しようと始めたこの祭り。スポンサーもなく、実行委員会を立ち上げて予算をかき集め、囃子も踊りの振り付けも、自分たちで作った祭りです。実行委員会は「釜石レボリューション」と名づけました。

震災後、途絶えながらも今回で25回目。四半世紀。ここまでくれば立派な、「歴史」ですね。

想いは伝わる。人から人へ。

次の世代の若者たちが「よいさ」を継承してくれたことを、嬉しく、誇らしく思います。

「釜石よいさ」の復活。しっかりとこの目に焼きつけ、身体で感じてきたいと思います。

泣いてなんて、いられない。(といいながら、気分は号泣・・・)
2012年11月15日
2011年11月15日、馬頭広重美術館内にひっそりとオープンした「JOZO CAFE 雪月花 by HARUKOMAYA」ですが、本日、おかげさまでオープン1周年を迎えることができました。なにかと厳しい状況でしたが、それらを乗り越えてこられたのは、多くの関係者の方々、ご来店いただたお客さま方、スタッフの皆さまなど、実に多くの方々のおかげであったと、改めて深く感謝しております。

あまりネガティブな発信はしたくないと常々思っておりますが、私どもの地域は原発事故由来の風評被害に苦しんでおります。それは、私どものように、「食の安全」に真摯に取り組んでいる生産者・メーカーに、より顕著です。カフェを始めた一番のきっかけはこの風評被害でした。お客さんに直接ふれあえる「場」が欲しい、と。

馬頭広重美術館は、世界的に活躍されている隈研吾氏の設計によるもので、「村野藤吾賞」をとったことでも知られる建物です。しかし、ここに併設しているレストランはこれまでいくつもの会社が入っては撤退し、震災後は半年以上、空き家の状態が続いておりました。そこを私どもは貸していただいたわけです。

これまで成功例がない空間ですが、私どもは大きなポテンシャルを感じていました。ただ、飲食業の経験が全くなかった私どもにとってはひとつひとつが大きな壁で、しかしながらそのたびに救世主のような方々にめぐり合え、そのたびに乗り越えることができました。

今日は1年間の感謝を込めて、ご来店のお客さまにカップオンコーヒーをプレゼントしました。よく来てくれる地元の若者に、

「おかげさまで、今日で1周年。撤退することもなくやってこられました」そう、冗談半分に話しかけた私に、まじめな顔で彼はこういってくれました。

「ずっとやっていていただきたいです」

嬉しかった。ありがたかった。ささいな会話が、人をこんなに幸せな気分にしてくれるものなのですね。

私どももやっとこなれてきたところで、やりたいことがたくさんあります。これまでは無我夢中の日々でしたが、これからは少し落ち着いて、ここを発信源にしていくべく、楽しみながら頑張っていきたいと思っています。

この店を始めたおかげで、多くの方と知り合えました。そして、たくさんの嬉しいことがありました。そんな多くのご縁に、感謝、です。

「来る人には楽しみを 帰る人には喜びを」

いつかある方に書いていただいた色紙を、店の片隅に飾りました。

いま、美術館の周辺は紅葉がとてもきれいです。
2012年09月25日
「土地を感じ 季節を味わい 器を楽しむ」・・・JOZO CAFÉ。産地ならではの旬のお料理、「今日だけスペシャル」などをご用意してお待ちしております。

・「秋茄子そば」  秋風とともに味がのる茄子。鶏肉、しめじ、ねぎを香ばしく焼きつけてこっくり秋味に仕上げました。
・「青柚子そば」  まだまだ残暑が残るので、すっきり冷やかけそばはいかがですか。
 とれはじめた青柚子をスライス、香りいっぱいの秋味です。旬な期間限定です。
・「いしがきかりー」(ビーフ)に加え、「なすとりかりー」(チキン)の提供を始めました。冬には「いたんまかりー」(車海老)も登場する予定です。
・「スムージー」各種  那珂川町・小林さんのいちご、益子町・広田農園の「ブルーベリー」「りんご」を使用した生ジュース、スムージーの提供を始めました。早速大人気です。

また、この夏大好評だった「うなぎ」はもう少し提供を続けますが、品切れの場合もあるため、ご希望の方はご予約をいただければ幸いです。よろしくお願い致します。

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■馬頭広重美術館 秋季特別展のご案内

秋季特別展 「広重と東海道展 ―保永堂版東海道・竪絵東海道を中心に― 」

前期:平成24年9月14日(金)~平成24年10月14日(日)
後期;平成24年10月19日(金)~平成24年11月18日(日)
 ※前期と後期では展示内容が異なります

 今回は広重の出世作であり生涯にわたり描き続けた東海道シリーズのうち、はじめに出版した「保永堂版東海道」と20種類以上描いた東海道シリーズの最後の作品「竪絵東海道」を中心に紹介します。 広重の東海道シリーズを鑑賞しながら180年前の旅をお楽しみください。

http://www.hiroshige.bato.tochigi.jp/batou/hp/index.html

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■地元那珂川町、及び周辺地域での催し物のご案内

○「美炎(ミホ)馬頭琴の調べ」 9月30日(日)
  馬頭の棚田で馬頭琴のコンサートが開催されます
  詳しくは→ http://hirocraft.com/?p=2810

○長編ドキュメンタリー映画 在来作物と種を受けつぎ守る人々 
 「よみがえりのレシピ」上映会
 11月10日(土) 昼の部:13時~  夜の部:18時~
 会場 馬頭総合福祉センター
 「よみがえりのレシピ」公式HP http://y-recipe.net/
 「よみがえりのレシピ」公式FB http://www.facebook.com/yomirepi


益子町でも多くのイベントが企画されています。なにかとかかわりの深い益子町ですが、震災、竜巻等で大きな被害を受けながらも自らの力で立ち上がろうとしている益子の方々に深く畏敬の念を抱いています。秋の一日、栃木の東部をめぐる小さな旅はいかがですか。

○「土祭(ひじさい)2012」9月30日(日)まで開催中
 詳しくは→ http://hijisai.jp/

○「益子市(ましこいち」」9月29日(土)、30日(日)開催
 詳しくは→ http://mashiko-ichi.jimdo.com/

○「益子秋の陶器市」11月1日(木)から5日(月)
 詳しくは→ http://blog.mashiko-kankou.org/ceramics_bazaar/index.shtml

いい一日でありますように。
2012年08月11日
8月3日より9月9日まで、馬頭広重美術館では「平成うなぎ展」を開催しています。美術館だけでなく、隣接する郷土資料館でも那珂川流域のうなぎ漁を紹介したり、昨年うなぎの孵化実験に成功した馬頭高校の記録の紹介や東大教授の塚本勝巳先生の「うなぎ大回遊の謎」と題した講演会が開催されるなど、まさに「うなぎづくし」。 JOZO CAFE 雪月花でも、「うな丼」「ミニうな丼」などのうなぎメニューを提供しております。学生時代、「うなぎの宮川」でアルバイトをしていた経験(実はアルバイト暦は三十職種以上に及ぶのですが)を生かし、料理人・N師のご指導を仰ぎつつ、オリジナルのうなダレを開発。この地方で古くから親しまれてきたうなぎ料理をベースに、おいしく召し上がっていただけるよう、工夫しました。うなぎの暴騰によりお高くなってしまうのが心苦しいのですが、それでもご満足いただけるものと自負しております。

http://www.shimotsuke.co.jp/town/region/north/nakagawa/news/20120724/835695

なお、ごはん類の提供を始めたことから、これまでもご要望の多かった「いしがきかりー」の提供を始めました。いしがきかりー関係のメニューも今後は増やしていきたいと思っております。どうぞお楽しみに。

また、うなぎ展に先駆けて、7月27日に「東海道五十三次 食の街道 宿めぐり」というイベントを開催しました。これは、東海道五十三次の宿場を「食」の観点から見つめ、それぞれの名物料理を再現して楽しもうという企画で、今回はその第1回目。テーマは「日本橋 品川」でした。料理のほとんどをJOZO CAFE 雪月花で担当しました。初めてのことでなにかと不安も多かったのですが、下野新聞のコラム欄で紹介されるなど、総じて高評判だったようで、まずは安心しています。これから、西に向かいながら、年に4回程度の開催で、10年がかりで京都までたどり着こうという計画です。これからどんな料理に出会えるのか、私自身も楽しみです。先の長い企画ですが、息切れしないよう、スタッフの皆さんと協力しあいながら、進めていこうと思っております。

http://www.shimotsuke.co.jp/town/region/north/nakagawa/news/20120721/833038
2012年07月02日
なかなかご案内できずに申し訳ないのですが、「JOZO CAFE」には次々と新しいメニューや超季節限定の「今日だけスペシャル」が登場しています。

蕎麦を胡麻味噌だれで味わっていただく「カッパ」、ごぼうのバラ天を大根おろしと冷汁で味わっていただく「ごぼう天おろしそば」、「今日だけスペシャル」としてその日の野菜をさっぱりと冷汁で味わっていただく「冷汁そば」、そして先週、「幻」とまでいわれた石垣島・ペンギン食堂さんの「石垣島ラー油」と春駒味噌仕立ての肉味噌で味わっていただく「石ラーうどん」が登場しました。いずれもやみつきになりそうな自信作ばかりです。ぜひ、何度でも足をお運び下さい。

今月も数点、新作を発表する予定です。どうぞ、お楽しみに。

それから、先にご案内しましたように、残念ながら「あるちざんのお味噌汁」がしばらくお休みになります。残り少ない賞味期限ですが、これまでの感謝の気持ちを込めて、特別価格で提供致します。ぜひ、ご利用下さい。

思い起こせば、このフリーズドライにはいろんな想いがこもっています。製造の日にあの震災があったり、被災地に送り、身体も気持ちも暖かくなったとお礼を言われたり、原料に使用している三陸のワカメが壊滅的な被害を受けながら、あくまで三陸のワカメで作りたいと、それこそ血眼になって三陸のワカメを探し、22年産を入手し、それで作れたこと・・・。この最後のロットはそのとき探してきたワカメを使用したものです。愛おしさもひとしおです。

たくさんの方々にかわいがってもらったのに、残念でなりませんが、またいつか、復活できればと思っています。
2012年04月29日
今年で10回目を迎える「花の風まつり」に、JOZO CAFÉ 雪月花 by HARUKOMAYAは「らいぶ いん とちぎ」をテーマに、初めて参加させていただきます。

昨年3月11日に東日本を襲いました大地震・大津波は、私たちから多くのものを奪い、いまだに多くの傷跡を残しています。ここ栃木県も甚大な被害を受けながらも、被災者を受け入れ、被災地支援に取り組み、計画停電を強いられながらも、一方で福島原発由来の風評被害に苦しめられています。それは、これまで「食の安全」に取り組んできた生産者・メーカーにより顕著です。

今回の参加にあたり、テーマを「らいぶ いん とちぎ」としました。いまこそ、「がんばろう、とちぎ」なのです。会期間のギャラリーコーナーは栃木県内で活躍するアーティストたちの作品を展示販売し、弊店がセレクションした栃木の地酒も特別提供いたします。また、珈琲は益子の人気店「イチトニブンノイチ」の店主・櫻岡氏が焙煎した「SAKURAOKA ROAST」を特別提供致します。

また、自慢の蕎麦は、地元八溝産の手打ち蕎麦なのはあたりまえですが、春野菜や山菜などの季節感あふれる特別メニューをご用意しております。

とちぎのいいものをたくさん紹介したい。そして、そんなひとたちと、それを受け入れてくれる方々と、つながっていたい。

「花の風まつり」は本日4月29日(日)より5月6日(日)まで、那珂川町各所で同時多発的に開催しております。

公式HP http://hana-kaze.net/

<JOZO CAFE 雪月花 by HARUKOMAYA らいぶ いん とちぎ メニュー>

蕎麦
 八溝産手打ち蕎麦
珈琲
 SAKURAOKA ROAST(HOT・ICE)
ドリンク
 りんごジュース(宇都宮市・荒牧りんご園)
取扱作家
 小野正穂(陶芸・益子)
 中園晋作(陶芸・益子)
 成田真澄(陶芸・益子)
 能登実登利(陶芸・益子)
 蜂谷隆之(漆芸・益子) and more・・・
2012年03月14日
3月10日、広島県尾道市の「ベラビスタ境ガ浜」におきまして「春の醗酵リンク〈琉球編〉 なんと50品のbella 式 琉球料理を味わう 極上の島酒「春雨」 × 極上の調味料「はるこま味噌」」というイベントが開催され、ゲスト参加して参りました。いまだ余韻が覚めやらない状態です。

一昨年、昨年と3月11日に命拾いをしたこともあり、「今年の3月11日は平穏に過ごしてもらいたい」と敢えてこの日に設定して下さったイベントでした。そんな関係者の皆さんのお心遣いも嬉しく、また尊敬する「春雨」の蔵元・宮里徹氏のご一緒ということで、緊張もしましたが、スタッフ一同のひたむきな熱意により、あり得ない空間と時間が創出されたのではないかと感じています。

一夜限りの宴でしたが、この一夜のためにスタッフ一同で沖縄の食をめぐるツアーにでかけ、料理長の山田さんはそれを見事にアレンジし、50品目を超える料理を提供してくれました。ありがとうございました。とってもおいしくいただきました。

また、このイベントを機に、「醗酵食品」に取り組む志ある関係者のネットワークづくり、研修会を始めようと、関係者で動き始めました。

関係スタッフの皆さん、参加者の皆さま、本当にありがとうございました。この二年間のトラウマから少し解放された気がしています。

以下、このイベントの案内コメントです。

3月10日 ホテルイベントのお知らせ
料理王国など料理雑誌はもちろん、清酒、発酵調味料に関する著書を出版されている
フリーライター、エッセイストである、藤田千恵子さんをお迎えし、
会は進みます。また沖縄県那覇市より幻の泡盛、「春雨」を造る、宮里 徹さん、
栃木県那須郡より、極上の天然発酵調味料味噌を造る、五月女 清以智さんを
ゲストにお迎えします。
『ぬちぐすい』(食は命の薬)という言葉のとおり、沖縄料理は身体を守り強めるための様々な食の知恵と手仕事、そして琉球王府時代からの伝統である『おもてなしの心』から成り立っています。強い日差しを浴びて育った島野菜、きれいな海から採れた海藻、アグー豚などなど、多彩な食材を用いて供される沖縄料理のベラビスタバージョンは、なんと五十品目。沖縄の塩を用いた『はるこま味噌』も食のベースを支える調味料として参戦します。美味しい、きれい、そして元気が出る。そんな舌にも身体にも優しいこの夜の食卓に共に乗るのは、人気ナンバーワン泡盛・「春雨」。島の食と酒とが違いを引き立て合う、贅をこらした一夜限定のオキナワンナイト。ぜひ、ご一緒に楽しみましょう。
詳しくはこちらをクリックしてください。

http://www.bella-vista.jp/event/event_201203.pdf

3月10日(土)
17:30 無料ミニセミナー(自由参加)
19:00 醗酵リンク:なんと50品の料理を味わう
    幻の島酒「春雨」x 極上の発酵調味料「はるこま屋味噌」
福山駅からの送迎あり

2012年01月11日
新年のご挨拶がすっかり遅くなってしまいました。昨年は震災に激しく心を痛め、地震の被害に加え風評被害に苦しんだ苦難の一年になってしまいました。今年は平穏な日々であって欲しいと心から願うばかりです。

そんな中で昨年11月に地元の馬頭広重美術館にオープンした「JOZO CAFE 雪月花 by HARUKOMAYA」。正直、もっと厳しいものと覚悟していましたし、オープン直後にはこちらの不手際もありご迷惑をおかけしてしまったことも多々あったかと思います。しかし、おかげさまで多くのお客さまにおいでいただき、お声をかけていただき、大変ありがたく思っております。

忘れがたい光景があります。開店後間もない頃、もりそばを召し上がったお客さまが、「おいしかった」と何度も何度も手を合わせて言って下さったこと。「自分はそばが好きで、いろんなところのそばを食べてきたが、ここのそばはこれに入る」と、片手の五本指をさしだしました。メニューには「もりそば 600円」としか書いていませんが、地元産の蕎麦粉を使い、そば打ち名人に打っていただいているそばです。さらに、そばつゆも天然醸造の無添加醬油をベースにすべて天然のだしで仕上げています。さらに、家内(店長)の父親は「八溝そば愛好会」を立ち上げた発起人であり、母親は栃木県のそば打ち名人です。ものごころついた頃から「そば」に親しんできた家内が提供するそばが、うまくないわけがありません。能書きではなく、味そのもので伝えられたことが、とても嬉しかったのです。そしてまた、多くのお客さまがお声をかけて下さること、喜んで下さることが、大きな励みになり、力になりました。

今年から始めた「栃木シャモそば」も早速大好評のようで、嬉しく思います。この時期は味噌の仕事が多忙なこともあり、開店日が少なく、ご迷惑をおかけしていますが、これからもお客さまに喜んでいただけるよメニューをどんどん開発し、提供していきたいと思っています。

「来る人に楽しみを 帰る人に喜びを」

いつかある方に書いていただいた色紙に、そんな言葉が書かれています。いま思えば、その頃には考えてもいなかった、この店のために書いて下さった言葉だったのかも知れません。

これまで、私は、自分から積極的に外へと出かけていきました。しかし、ここにいて、お客さまを迎えるということも、とても楽しいものだと知りました。なにか、大きな力に導かれるように、いま、店に立っているような気がしています。

皆さま、お近くにおいでの際には、ぜひお立ち寄り下さい。

今年は、良い年になりますように。
2011年11月15日
馬頭広重美術館内に「JOZO CAFE 雪月花 by HARUKMAYA」を本日オープン致します。契約したのが10月29日でしたので、短い準備期間でしたが、多くの方々のお力添えで今日を迎えました。とりあえずひっそりとオープンし、徐々に体制を整えてきたいと考えています。どうぞ、長くおつきあい下さい。

店は「ギャラリー&カフェ」 はるこま屋の商品を全種類販売するほか、陶器や漆器、全国から集めたおいしい食材や持っていて嬉しくなるような雑貨などもご用意しております。どれも、自信を持ってお勧めできるものばかり。ぜひ、ごゆっくりお選び下さい。

カフェはおいしい珈琲や薬草茶、甘酒、地元産の新そばなどをご用意してお待ちしております。しばらくはオープニングメニューのみの提供になります。特にお勧めは「ゆず釜そば」。期間限定、数量限定、しかも来年は提供できるかどうかわかならい、超レアなそばです。・・・いったいどんな蕎麦?それはご来店のお楽しみ。

ギャラリーもカフェも、これから徐々にアイテムやメニューを増やし、皆さまに愛されるお店に育てたいと願っています。ぜひ、ご愛顧のほど、よろしくお願い致します。

今日は40歳で他界した姉の誕生日。姉の闘病生活時代から一緒に生活してきた三人の子どもたちも、おかげさまで健やかに成長し、当時幼稚園生だった末っ子も今は高校三年生になりました。私たちとの生活もあと数ヶ月です。私たちのこれからを、見守っていて下さい。
2011年10月18日
本日、株式会社はるこま屋は法人設立20周年を迎えました。個人商店だった五月女商店から独立し、「株式会社春駒味噌醸造」として設立したのが1991年10月18日。あの日から20年の歳月が流れました。

この間、実に多くの方々とのご縁をいただきながら、多くの方々に支えられながらここまで歩いてくることができました。改めて感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。

今、私どものみならず、この地域は風評被害に苦しんでおります。いろいろ考えるところがあって、「うちの商品は安全です」などとアピールすることは敢えてしませんでしたが、他を批判することなく、安心して召し上がっていただくための情報は開示していきたいと考えております。

どうぞこれからもよろしくお願い致します。



皆さまとのご縁に感謝しつつ・・・

五月女清以智
2011年08月05日
本日の下野新聞「フードバレー探訪記」で「春駒味噌」が『伝統製法守った「作品」』というタイトルで紹介されています。書いて下さったT記者は地元の支局時代から「五月女さんの記事を書きたい」とおっしゃって下さっていました。コンパクトにポイントを外さず書いて下さり、とても感謝しております。朝から反響の電話が・・・。ありがとうございます。
2011年08月01日
ホームページのリニューアルから1週間、正直なところ、想像以上の多くの方々にご来店いただき、大変ありがたく思っております。これまでのHPにはカウントがついていなかったので見当がつかないのですが、これだけ多くの方々に見られていることを考えると、改めて身が引き締まる思いです。

「クラフト」のコーナーはこれからたくさんの作品を紹介していきたいと考えております。なかなか手がまわらなくて進められないのですが、これから登場する作家さんたちも作品も、みんな自信をもっておすすめできるものばかり。どうぞお楽しみに。

ただ、一点モノが多いため、売り切れの際はご容赦下さい。個体差のあるものは一点もの扱いでお取り扱いする予定でおります。
2011年07月24日
このたび、ホームページをリニューアル致しました。これを機に、春駒味噌、いしがきかりー等、はるこま屋おなじみの商品のほか、「よりおいしく食べていただく」ための「器」の提案を始めました。「漆の革命児」と呼ばれた故・角偉三郎氏の意思と意匠を継いだ角漆工房の漆器、沖縄陶芸界の巨匠・大嶺實清氏率いる大嶺工房の陶器を紹介します。いずれも、ネットでは手に入れにくい逸品ぞろい。末永くおつきあい下さい。

商品の充実はもとより、ニュースレターの発行をはじめ、HP限定商品のご案内など、情報、サービスともに充実させていきたいと考えております。どうぞ今後ともよろしくお願い致します。

2011年07月12日
このたび、より使いやすく、管理しやすいサイトに作り変えたいと思い、ホームページをリニューアルすることにしました。それに伴い、サーバー管理会社、ショッピングサイトも移行することにし、お客さま方にはご不便とお手数をおかけしてしまうことをお詫び致します。新しい24日(日)スタートを予定しており、URLやアドレス等の変更はございません。

リニューアルに伴い、これまでもお問い合わせの多かった輪島・角漆工房の漆器や読谷・大嶺工房の陶器をはじめ、食卓をより豊かに彩ってくれる「器」の紹介も始めることに致しました。

角漆工房は「漆の革命児」と謳われた故・角偉三郎氏の意思と意匠を継いだ工房で、氏の長男である角有伊氏が総指揮を務めています。大嶺工房は、過去に沖縄県立芸術大学の学長も務められた大嶺實清氏が率いる工房。多くの陶芸家たちがこの工房から巣立っています。どうぞお楽しみに。

もちろん、春駒味噌、いしがきかりーについても充実させ、ネット限定の商品も提供していく予定です。

現在のホームページは「自然育児友の会」の皆さまのご尽力により立ち上げ、運営してきたものでした。改めて厚く御礼申し上げます。

リニューアルを機に、これまで以上に内容を充実させるべく、スタッフ一同、新しいホームページの作成に取り組んでおります。どうぞ今後ともよろしくお願い致します。
2011年07月06日
ご報告が大変遅くなりまして申し訳ございません。大震災発生以降、4月末日まで行いました特別販売の売上金は、合計で155,900円になりました。多くの皆様方のご協力に心より感謝申し上げます。なお、消費税については弊社でお預かりしている性質のものですので、ここには含まれておらず、送料については弊社で全額、もしくは一部を負担しておりますが、調整はしておりません。純粋な売上金額です。

このお金について、送り先をいろいろと検討してまいりましたが、「復興釜石新聞」を発行している岩手県釜石市の「合同会社 釜石新聞社」に送ることにし、先方からも快諾を得られたことから、7月4日(月)に銀行振込にて送金致しました。

本来なら伺って手渡ししたかったところですが、そうと決まれば一日でも早い方がいいと思い、送金致しました。

実はこの義援金の送り先が、とても悩むところでした。三陸には多くの友人、知人が生活しており、その多くが甚大な被害を受けています。そのおひとりおひとりに想いを寄せると、胸が激しく痛みます。赤十字社や行政に寄付をするよりも、よりこのお金が生きるところはないか、とずっと考えていました。

そんな折、「復興釜石新聞」が創刊されたニュースを目にしました。前身である「岩手東海新聞」は津波の被害で、記者が2名亡くなられたそうです。震災直後、津波に飲まれながらもカメラのシャッターを切る記者の姿が報道されていました。(ご当人はご無事) 輪転機など会社の設備が大きな被害を受け、新聞の発行を断念、社員は全員解雇されたと伝え聞いていました。

しかし、その中の有志が集まり、6月に「復興釜石新聞」として立ち上がった、と。

元・ライターとして、活字の力を信じます。また、地域からの発信、住民の方々を結ぶ架け橋としての、地域メディアの必要性も強く感じています。そんなメディアであって欲しいし、それが続いていって欲しいと願っています。

15万円というお金はどこにも足りませんが、パソコン一台、或いはカメラ一台くらいは買える金額です。ちょうど、パソコンが壊れて困っている、とも聞きました。はるこま屋のお客さんたちの想いと願いを、そのパソコンに託し、そこから多くの力や笑顔が生まれ、広がっていったら、どんなにかすばらしいでしょう。

そう思い、また新しい媒体の冠につけられた「復興」に向けて力強く歩み続けてくれることを願い、送りました。

長い戦いになります。弊社としても、私個人としても、今後とも長くかかわっていきたいと考えています。だから、がんばりすぎないよう、それでも踏んばって、歩いていきましょう。
2011年05月01日
被災地支援の特別販売を行いました「海の天然水」「あるちざんのフリーズドライ味噌汁」について、特別価格での販売は4月30日をもって終了いたしました。多くのご利用ご協力に心から感謝致します。

売り上げの合計金額、使い道等の詳細につきましては後日HPでお知らせ致しますので、もう少々お待ち下さい。

なお、これらの商品につきましては、5月1日から通常の価格に戻し、引き続き販売致します。今後ともよろしくお願い致します。

2011年04月29日
事後の告知になってしまいましたが、27日(水)に東京・御茶ノ水「山の上ホテル」で開催された「日本の酒メッセ」に出展させていただきました。

http://www.shuhan-biz.jp/

その名の通り、酒販店さま・飲食店さまなど酒類販売関係者を対象にした日本酒の展示試飲会なのですが、伝統調味料として、味噌、醬油、みりんのメーカーが各一社づつ参加し、ありがたいことに味噌醸造業としてお声をおかけいただきました。

ふたつに分かれた会場に、全国から集まった蔵元が40社以上。なかなかの熱気に包まれた展示会でした。

せっかくの機会なので、味噌とともに漆器の酒器を提案させていただきました。「漆の革命児」を呼ばれた故・角偉三郎氏の意思と意匠を継いだ、ご子息の角有伊氏率いる角漆工房の作品です。これが、すばらしい。私どもは「料理は器で味が変わる」と考えており、よりおいしく味噌汁を味わっていただきたいと漆器のお椀を探し求め、たどりついたのが輪島の角漆工房でした。お椀はもちろんですが、酒器もすばらしい。私自身、この酒器を手にしてから、日本酒の消費量が飛躍的に伸びた気がしています。使うのが楽しい。そして、日に日に少しづつ成長していく器を手にするのが楽しみでもあります。そんな楽しみをより多くの方にも味わっていただけたらと思っています。

これらの作品はいずれHPでの販売も始めたいと思っています。どうぞお楽しみに。そして、よろしくお願い致します。

「日本の酒メッセ」はとてもキモチのいい時間でした。来場者も出展者も「醸造」という世界にまじめに取り組み、そして広げていきたいという気持ちが充満していたように思います。思いがけず、多くの方からお声をかけていただきました。自分たちの作っている味噌が、こんなに多くの方々に届いていたということに、改めて感謝です。

だから、また思いました。「がんばろう、オレ」と。
2011年04月26日
良く晴れた24日の日曜日、都内で開催されたふたつのイベントに参加するため、上京してきました。ひとつは「アースディ東京」 http://www.earthday-tokyo.org/ もうひとつは取引先でもある「らでぃっしゅぼーや」が主催したチャリティーイベントです。 http://corporate.radishbo-ya.co.jp/info/info_571.html 好天のおかげもあって、どちらも大盛況。多くの仲間とも再会でき、状況が状況なだけに、有意義な時間を過ごしました。

われわれのような、ひとさまの口に入るものを生産している者にとって、同じ志でものづくりをしている仲間は、どこか「根っこ」でつながっているような深い結びつきを感じることがあります。もちろん、それを買って下さるお客さまも含めて。そんなつながりを、勝手に「根っこワーク」と名づけました。当日、インタビューを受けながら、ふと、湧いたコトバです。ただ、お金とモノのやりとりではなく、そこに「意思」のあるつながり。そこに身を置いていることを、改めて心強く感じました。

「我、汝の意見に反対す。されども、汝の意見する権利、死すとも擁護せん」・・・私が学生時代に在籍していたクラブには、そんなモットーがありました。

人それぞれ、立場も経験も意見も違うのはあたりまえです。しかし、違うことを認めないことから諍いは起こるのだろうと思います。

少しひねくれた考えなのですが、「ひとつになろう、ニッポン」といわれても、国がひとつになって戦争に向かっていった過去を考えると、素直に同意できないところもあります。

ひとつになんか、ならなくていい。ただ、それぞれがそれぞれに今回のことを捉え、考え、そしてなんらかの行動に反映できれば、それでいいのではないでしょうか。

みんな、自分にできることを探しています。

2011年04月23日
20日、21日と三陸の地を踏みました。陸前高田から大船渡、釜石、宮古へと。今まで何度も足を踏み入れたことのある街ですが、現実に目の前に広がる光景に、言葉を失い、カメラのシャッターを押すことができませんでした。

震災以来、初めて上京した宮古のとりもと社長が帰り道に寄って泊まっていかれ、そのまま同乗させていただいて訪ねた三陸でした。かつて、長野県王滝村の大地震や神戸の震災でも現地に伺っていましたが、そこでなにが起きたのか、この目で確かめたかったのかも知れません。

あるはずのものが、何もない。街ごとさらわれてしまった陸前高田。ささやかな支援物資がなんの役にたったのだろう。笑顔のない再会。そこで自分にできたことは、消えた街に向かって、ただ手を合わせることだけでした。

この日やっと全面開通した東北本線の各駅停車を乗り継いで岐路につきながら、ひとつだけ、明確に思ったことがありました。「がんばろう、オレ」と。

三陸の被害は津波によるものがほとんどで、地震そのものの被害は栃木の方がよほどひどい印象です。多くの屋根瓦が落ち、大谷石の塀も崩れ落ちています。私どもの工場でも隣の山が山津波を起こし、山ごと崩れてしまっています。さらに、農作物の出荷停止で、多くの生産者が苦しんでいます。

いま、自分がやらなくちゃならないことが、少し見えてきた気がしています。